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ブログを書くためにThinkPad T440pを買ってSSDに換装しLinux mintを入れた話し

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仕事ではWindows、プライベートではmacOSを使っている。

いわゆるExcel方眼紙でシステムを設計する仕事なのでMS Officeはもちろん、バージョン管理やチケット管理、開発ツールやその補助ツールを使っているとWindows以外の選択は考えられないが、プライベートでこれらを使うことはなくて撮った写真の現像にAdobe Lightroom、そしてブログを書くことをはじめネットサーフィン(死語?)のためのGoogle Chrome(+FireFox)が使用している時間の9割以上を占めている。

ブログを書くのに物理キーボードが必須 

平日は仕事から帰ると、ご飯を食べてシャワーを済ませたらあとは寝るまでフリーなので週末にカメラを持って出掛けていればRAW現像をしたり、ブログを書いたり、NetflixAmazonプライムビデオを見たりするのがここ半年ほどの過ごし方。

この中でブログを書くことにおいて物理キーボードは必要不可欠で打ちやすさもまた重要である。MacBook Proは原則クラムシェルで自室の(画面は閉じて)外部ディスプレイ2台につなげデュアルディスプレイにし、キーボードはApple Magic Keyboard(旧型、MB167J/A)を使っている(意外にも使いやすく打ちやすい)。

だが、ひと度リビングへパソコンを持ち込んでブログを書こうとすれば、ThunderboltやHDMI、USBなどを抜かなければならず(Thunderbolt 3 ≒ USB-CへAppleが集約した理由はこれか!?)、それが面倒でXiaomiのMi Notebook Airを使うこともあるがWindows 10にCore M + 4GB RAMの構成は力不足なのと同機は英字キーボードなのでよく使う記号([@]や[:])の配置は頭に入っていても[~]や[_]など普段利用しない記号を入力しようとすると「あれ?どこだっけ?」と地味にストレスを感じる。

gonyo.hatenablog.com

Google Chromeが動作して日本語キーボード」と言えばASUSChromebookもあるが、これはCPUのパワー不足に加えてメモリ不足もあって2~3タブなら問題ないが、ブログを書くのに調べごとをしたり、Googleマップのリンクを取得したり、いくつかタブを開いた後でブログを書いているタブへ戻るとメモリ不足で落ちることもあって(はてなブログには自動バックアップ機能あるとは言え)向いていなかった。

www.takac-photo.com

そんなわけで(?)「そこそこのスペックで日本語キーボードが使えるノートパソコンがあればいいな」と。

スペックを落としてLinuxを使う?

ブログを書くためだけにハイスペックなパソコンを買うつもりは毛頭なく、「Google Chromeを動かすだけならハイスペックなパソコンを買わなくても、軽量なLinuxを入れて相対的に軽くするのもありじゃないか?」と。

ただ、それでも基本的人権『CPU:Core i5以上、メモリ:8GB以上、ストレージ:SSDを満たすパソコンは新品で7〜8万円はするし、いつ飽きるかもわからないから中古上等で予算コミコミで5万円で探すことにした。

キーボードの打ちやすさと修理のしやすさでThinkPad

仕事で一時期LenovoThinkPadを使っていた時期があってキーボードの打ちやすさはこれまでのノートパソコンの中でダントツに良かった。また、他社と少しだけ変わっているのが矢印キー[←][→]の上にある[Page Up][Page Down]の配置が絶妙でブラウザのタブ切り替えが[Ctrl] + [Page Up]または[Pgage Down]だし、ブラウザスクロールにも使えることから常用していた。

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また、ThinkPadは裏蓋の外し方やメモリへのアクセスなどのマニュアルが公式配布されていたり、キーボードやCPU、液晶ディスプレイも多少の知識があればユーザで交換できる作りになっているので中古で買う以上は自分で部品を調達→修理できることはメリットになる。

秋葉原Lenovo ThinkPad T440pを購入

これまでのことを土曜日にバーっと思って、日曜日の昼には秋葉原にいた。macOSを使うようになってからは自作パソコンをやめたのでアキヨド以外(電気街)に秋葉原へ用事があって来たのは久々で少しワクワク。

事前に中古ショップの情報を調べていたけど、基本的にブラブラ歩いてそれらしき店に入る数撃ちゃ当たる戦法。最初に見つけたのは2012年発売のThinkPad X220。キーボードが7列キーボードを採用している最後のモデルで約6年前の機種だがCore i5(第2世代)でまぁまぁだし、メモリも最大16GBまで増やせて価格が2万円前半とちょうどいい感じ。

幸先の良いスタートでお目当てのものはすぐに見つかるかと思いきや、この後はなかなか中古のThinkPadに遭遇できないどころか中古ショップすらパソコン不況の影響からかあまりなく、あっても堅牢性と国内メーカで信頼のあるPanasonicのLet's note(法人モデルの13インチ以下)をよく見かけた。「体感で40度を超えているのでは?」と思える日曜午後の秋葉原で10店舗ほど回ったがX220が2-3万円で売られているのを数台見かけただけで状態はどれも『並』で決定打には欠けていた。

そして、秋葉原の裏通りでほぼ最後のお店で運命の出会いを果たした。その相手がThinkPad T440pだった。

土日セールの目玉として現品限りでこの猛暑の中、店先で稼働していた本機の表示価格は24,500円+税だった。

  • CPU:Intel Core i5 4300M (Haswell/2.6GHz)
  • RAM:PC3-12800 8GB (4GBx2、空き0)
  • HDD:HGST 500GB (5400rpm)
  • ディスプレイ:14inch HD+ (1600x900)
  • OS:Windows7 Pro 64bit
  • 付属品:ACアダプタ、Windows8リカバリディスク
  • 発売年月:2013/10

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状態は家電量販店の店頭展示品レベルで中古には見えず店員さんに「これって訳アリ品ですか?」と聞いたが「いえ、ただのセール品ですよ(特に問題はない)」との回答で、比較的新しくスペックも十分な上に価格はX220とほぼ同じで即決した。

ショップ保証が標準1ヶ月のところを3千円で1年に延長できるとのことで、あまりに状態が良すぎて逆に不安だったのとバッテリー以外ならHDD不良も可(どうせ換装するけど)とのことで延長保証に加入したがそれでも税込みで3万円に収まった。

SSDWestern Digital WD Blue 3D NANDを購入

T440pは購入時点でメモリが4+4GBの8GBで増設不要につき、残すはHDDからSSDへ換装する為のSSD選び。

今では希少性が高まっているWindows 7がプリインストールされているパソコンが手に入るのも選んだ理由の一つだったので、「今インストールされているのがWindows 7リカバリディスクがWindows 8だと、Windows 7で再インストールする方法はないのですか?」と聞いたところ「HDDのリカバリ領域が生きていれば大丈夫です」との回答だった。

リカバリ領域が生きているかどうかまでは確認できなかったが、一番の目的は「Linux専用機」だったのでやってみてダメだったら諦めはつくが、やる前から諦める気には到底なれずリカバリ領域ごとSSDにコピーする必要があった。

コピーする方法は幾つかあるがちょうど我が家にはHDDを丸々コピーできるクローン機能付きのスタンドがあるのでこれを使うことにした。

これだとディスク容量が『コピー元≦コピー先』である必要があり、コピー元のHDDが500GBもあるのでSSDは500GB以上が必要となる。SSDは一昔前に比べればかなり安くなったとは言え500GBはそこそこするので何店舗か回ってみたが機種や価格はどこも大差はなくて新品で1万2千円強、中古もあるが新品と2-3千円(2割程度)しか変わらず新品を買うことにした。

SAMSUNG、crucial、Sandisk、WDの4つで価格差は数百円、スペックもほぼ同じでアマゾンのレビューやネットの記事を流し読みしたが甲乙つけ難く最終的には「WDのSSDって珍しいな」とWD Blue 3D NAND 13,000円を購入した。

パソコン本体とSSDの総額で45,000円でお釣りが来るくらいだったので予算内に収まった。

リカバリディスクの作成とディスクのクローン

自宅に持ち帰ってすぐにリカバリディスクの作成に取り掛かった。DVD-Rが4枚も必要だったが小一時間ほどで問題なく完了した(ドライブ付きのパソコンなんて何年ぶりだろう…)。ここでふと「リカバリディスクが作れたならHDD→SSDでクローンをする必要がなかったのでは?」と思ったが、細かいことは気にせず先に進んだ。

パソコンから電源ケーブルとバッテリーを抜いてネジを2本外しただけでHDDまでアクセスでき、HDDを固定しているネジ1本を外してマウンタとHDDを分離させて「KURO-DACHI/CLONE/U」にセットしHDDからSSDへのクローンも小一時間で完了。

Windows 7の再インストール

クローン済みのSSDをパソコンに挿して裏蓋を閉じて電源オン!

無事Windows 7が起動したので今度はリカバリー領域をからOSの再インストール作業。電源を入れF12を連打してリカバリモードに入って再インストールを実施。

問題が起きることなく無事にWindows 7クリーンインストールが完了、そこからひたすらWindows Updateとドライバやユーティリティのアップデートで更新の確認→更新適用→再起動を10回前後繰り返してアップデートがゼロとなった所で本命のLinuxの導入へ(この再起動の多さがWindowsのイマイチなところの一つだよなぁ)。

Linux Mintの導入

Linuxは数多くのディストリビューションがあってメリット・デメリットはあるが、個人向けシェアNo.1のUbuntuMacとUIがよく似ていて使いやすそうだが如何せんそれなりの処理能力が要求されT440pのスペックを持ってすれば問題ない気もしたが最近勢いがあるLinux Mintを選んだ。

USBメモリLinux Mintのインストール用イメージをWindows 7側で専用ツールを使ってコピーしてUSBメモリからブートするのだが、その前にパーティションを分けるためにWindows 7の領域から80GBほど引いてLinux Mint環境のパーティションを作成した。

Linux Mintのインストールでも特に問題は起きずディスプレイや無線LANタッチパッド、ファンクションキーは問題なく使えたが唯一ダメだったのは指紋センサーくらいだった(デュアルブートもできている)。

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Google ChromeVLCGIMPvimEmacsクリップボード監視アプリなどWindowsmacOSでも使っていたアプリ(もしくは代替)を入れて環境構築は完了。

新品に近い外観

即決した理由の一つには使用感のなさもあって外観はホントにキレイでキーボードなんかは少し使えばテカリが出たり、キーのプリントが剥げたりするがそんなことはなく、Core i5のシールも剥がれずに残っている。

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タッチパッドもやはりテカリがなく、倉庫に使われないまま眠っていたか、サーバとしてでも使われていたのだろうか。

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天板にも目立った傷はないがショップで貼った値札や管理タグが強力で剥がした跡が残った。これは中古専門店として如何なものだろうか…

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保証対象外のバッテリーも目立った劣化はなく、ユーティリティで健康度を見ても問題はなくてブラウジングなら大体4〜5時間は持つことから、何に使われていたのか…謎は深まるばかり。

約1ヶ月使ってみた感想

この記事は使用感の感想までを入れたかったので購入してから1ヶ月ほど経ってようやく書いている。

良いところはやはりキーボードの打ちやすさと、[Page Up][Page Down]キーの位置でブログを書くのはもちろん、ブラウジングにもとても満足している。また、Linux Mintと本機は相性がいいのかドライバの問題もなければ不安定になることもなく、バッテリー駆動ではWindows 7より明らかにLinux mintの方が使用時間が延びているし、動画を見なければCPUファンが動くこともほとんどない。また、HDDからSSDに変えたのも大きくて到底5年前の機種とは思えないくらいにサクサク。

悪いところは液晶ディスプレイの視野角。TNパネルなので仕方ない部分だが、上下の視野角が狭いのでブログを書くにはあまり気にならないが、Lightroomは使わないがGoogleフォトでスマホで撮ったものの色味を変えると、後からスマホで見ると感じが違っていることもあって、これもやはりメインのMacBook Proでやるしかないかな、と。

最後に

中古だけどトータル4.5万円でこれだけいいパソコンと出会えたのはホントにラッキーだった。

Windows 7も入れてはいるがこの1ヶ月はもっぱらLinux Mint。日本語パックが用意されているし、入力もMozc(≒Google日本語入力)が使えるので予測変換や変換精度も高くてブログを書いていてもOSの差を含めてもストレスはない。

そうそう、外観がキレイだけど今流行りのスリムタイプとは一切無縁で重厚感あるノートパソコンではあるけど、モバイルする気はない上にこれはこれでアリかな、と。

あとは、せっかくのLinux環境だからトレンドの言語の一つでも勉強しようかな?