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【体験談】マカオから香港・尖沙咀までバスで世界最長の港珠澳大橋を渡る方法

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昨年の秋に開通したばかりの港珠澳大橋(こうじゅおうおおはし)

今年に入ってすぐに香港とマカオへ行った目的のひとつにこの橋を渡ることがあって、その際に色々と知見を得たので記事にしておく。

港珠澳大橋の概要

港珠澳大橋は、香港と珠海市(広東省)と澳門マカオ)の3つの都市を結ぶ橋でそれぞれから一文字ずつ拝借して(香海市、門)いる。

全長55kmで開通時点において世界最長の海上橋であり(執筆時点でも変わらず)、この橋が完成したことでこれまで香港とマカオは高速フェリーで小一時間掛かっていたのが約40分に短縮され、本橋の完成は中国の国家戦略であるビッグベイエリア構想の中核プロジェクトの一つでもある。

この他、詳細については 港珠澳大橋 - Wikipedia などを参照いただければと。

世界最長の港珠澳大橋を渡りたい!

イチ旅行者としては中国のビックベイエリア構想への想い入れもなければ、日中問題や米中問題などへの忖度もなくただただ世界遺産世界一という言葉に弱くて「せっかく香港やマカオに行くなら話のネタにも渡りたい!」との好奇心から港珠澳大橋を渡ることを旅の目的のひとつにした。

乗るのは往路か復路か

往復共にバスで渡ることも考えたが、万が一思い通りにことが運ばなかった時にマカオは日帰りの予定だったのでその後の影響を考えると往路はリスクを取らずに安牌の高速フェリーに乗り、復路で港珠澳大橋をバスで渡ることにした。

そんなわけで往路は上環からターボジェットに乗った。

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マカオに到着する寸前に船内から港珠澳大橋が見えたので撮ってはみたが高速フェリーは深センに行った時もそうだったが潮風と海水のせいか窓が曇っていてよく撮れなかった。

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日中はマカオ世界遺産やカジノを巡ったが、それはまたメインブログの方で近日公開ということで本題のマカオから香港への行き方を。

www.takac-photo.com

港珠澳大橋マカオ→香港・尖沙咀

港珠澳大橋を渡るとひと言で言っても乗り換えなしで行けるほど簡単ではない。

どこから乗るかにもよるし、ルートもいくつかあるがここではマカオのカジノがあるコタイ(路氹)エリアから香港の繁華街・尖沙咀までできるだけお金を掛けずに行く方法をご紹介。

コタイ(路氹)→タイパ・フェリーターミナル(氹仔客運碼頭)

コタイ(マカオのカジノがたくさんあるエリア)から港珠澳大橋マカオ側イミグレのあるマカオ口岸(港珠澳大橋珠澳口岸)まで直行の無料シャトルバスは運行していないので、まずはタイパ・フェリーターミナル(氹仔客運碼頭、Taipa Ferry Terminal)に行く必要がある。

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コタイからタイパ・フェリーターミナルはホテルとフェリーターミナルの無料で巡回しているシャトルバスに乗るのがオススメ。「カジノはしないしホテルにも泊まらないのにシャトルバスに乗っていいの?」と思うかもしれないが(自分は思った)、現地に行ってみるとごくごく当たり前のように観光客の足として使われているので心配無用。

カジノ施設を兼ねているホテルにはフェリーターミナル行きのバス乗り場があって数十分間隔で画像の右下のような4列シートのバスが来る(但し24時間運行ではない)。そして、このシャトルバスはいくつかのホテルを経由してフェリーターミナルへ向かう。

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タイパ・フェリーターミナル(氹仔客運碼頭)→マカオ口岸(港珠澳大橋澳門口岸)

タイパ・フェリーターミナルに着いたらフェリーターミナルの施設には向かわず、下車した位置の近くにマカオ口岸(港珠澳大橋澳門口岸)行きのバス停があるのでそこでバスを待つ。

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ちなみにここで海外旅行の心強い味方であるGoogleマップでホテルまでを調べたが、この港珠澳大橋ルートには対応していないようで所要時間が8時間超のとてつもないルートを提案してきて役に立たなかった。

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しばらくしてバスが到着。こちらも20〜30分間隔くらいで運行している。

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バスの先頭には港珠澳大橋綜合渡假村接駁線と書いてある。

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このバスも乗車料金は無料で橋が新しいのもあってバスはピカピカ。

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進行方向左側の席はマカオの夜景が楽しめる。

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マカオ口岸まであと僅か。

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マカオ口岸に到着。

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港珠澳大橋邊檢大樓。

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マカオ口岸(港珠澳大橋澳門口岸)→香港口岸(港珠澳大橋香港口岸)

マカオ口岸の中で港珠澳大橋を渡るためのバス乗車券(通行料含む)を購入するのだが、イミグレを通過した後のバス乗り場に出る手前にも同じ販売所があるので混んでいればそこで買ってもOK。

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ちなみにマカオでは香港ドルがほぼほぼ使えるが意外にもここはNGだったのでクレジットカードで支払った。

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イミグレを通過して港珠澳大橋を渡るバスの乗り場へ。頻繁にバスが来るので座席の指定はなくて次に出発するバスに乗り込むよう案内されると同時に乗車券の目視チェックをされる。

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バスに乗り込んで数分すると出発。珠海口岸とマカオ口岸は隣同士で車内からゲートが見えた。

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既に日が落ちていて外は何も見えなかったので画像はなく。そしてひたすらバスは進む。

40分ほどで香港口岸に到着。

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とても立派なターミナル。

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香港の区旗。

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こちらのイミグレも何事もなく通過。

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出たらすぐにバスターミナルがあるがここが非常に分かりづらく尖沙咀方面へのバスの乗り場A21はターミナルを出てすぐ左側に向かっていくと案内がある。

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ここからはオクトパスカードでバスに乗れる。

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香港口岸から小一時間で尖沙咀の辺りに着いた。

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これで終わり。

最後に

コタイでシャトルバスに乗ってから尖沙咀に到着するまで約3時間掛かったので、時間に制約があったり荷物の持ち運びがある観光客には利用するメリットは少ないかもしれない。

また、料金も港珠澳大橋を渡るバスが65香港ドル(約1,000円)+香港市内での路線バス(約500円)で高速フェリーが約2,000円なのでコストの面でも優位性はあまりなく、利用者を見ていても多くは現地の在住者が半数からそれ以上を占めていた。

www.kkday.com

ただ、世界一というワードはそれを差し置いても利用するだけの価値はあると思うし、これこそが海外旅行の醍醐味であると思う。