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NECの謎技術!? Aterm WG2600HP3 Ver.2.0.0で回線速度が速く…ならなかった話し

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先日ネットで「NEC Atermに謎技術がついに対応!ネットのスピードが3倍に」的な記事を読んだ。

一年前にtransix(IPv6/IPoE+DS-Lite)にした時はまだNEC無線LANルータにIPv4 over IPv6に対応したものがラインナップになかったので当時の候補とならず、その約半年後に発売された時には「NEC独自の『謎技術(IPv6 High Speed)』とやらが10月頃にアップデートされる」との話も耳に入っていたがまだ先であること、購入したIODATA WN-AX1167Gについても不満がなかったことから追っていなかった。 

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NECの"謎技術"、公開後のユーザの反応

10月15日ついに『謎技術』に対応するファームウェアVer.2.0.0が配信され、翌16日に自分はネットニュースでこの情報を知り「そんな話しもあったな〜実際はどんなもんだろう?」とTwitterでサーチしてみると、5割以上の人は3倍近く早くなり、2〜3割の人は3倍に満たないまでもそれなりに早くなり、残りの1〜2割は変わらない感じだった。

internet.watch.impress.co.jp

常々「我が家のネット環境(上りも下りも)がもう少し良くならないものか?」と思っているので「これは試さないわけにはいかない」と、その日の会社帰りにヨドバシカメラに寄って購入した。

ちなみにヨドバシカメラのオンラインショップから店舗受取サービスで購入すれば、わざわざ商品を陳列棚から探したり在庫切れで他店へ行かずに済み、レジも基本的に混んでいないのでよく利用する。

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謎技術に対応する無線LANルータはWG1200HP3、WG1900HP2、WG2600HP3の3機種で順に6500円、9500円、14000円と3つの価格帯で用意されている(執筆時点)。無線LANルータはあまり壊れない上に(特にNECは壊れにくい印象)毎年大きなモデルチェンジがあるわけでもないので我が家では5年以上前に買ったAtermWR8750Nが現役であることからも一番高価なWG2600HP3を購入した。

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アンボックスとセットアップ

無線LANルータ本体、縦置きスタンド、ACアダプタ、LANケーブル、各種取扱説明書とシンプルな構成。電波の到達範囲が広いことを謳うタイプだとこの他に外付けのアンテナが付属してくるが、NEC無線LANルータはアンテナ内蔵タイプ。

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我が家にはSynologyのNASがあってVPNをたまに使うので完全にIPv6(v6プラスやtransixなど)へ移行することができず無線LANルータを二重構成にしている。

ごちゃごちゃしていてわかりづらいが【WAN ⇔ IPv4:NEC Aterm WR8750N ⇔ IPv6(transix):IODATA WN-AX1167GR】の構成にしていて、IPv4IPv6でLANも192.168.0.xと192.168.1.xで分けている。

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左側が5年以上使っているNEC Aterm WR8750N、右側が今回購入したNEC Aterm WG2600HP3。

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スピードテスト

パソコンを使ってのスピードテストでは無線LANルータとLANケーブルでつないだ有線で測定している。また、接続先のサーバは固定せずその時々で推奨されるものを使用した。

Before:旧環境

まずは参考までにIPv4:NEC Aterm WR8750N 。平日20時半で下りは10Mbpsを切っていて、21-23時頃にもなると半分から1/5になることも珍しくなくPingも二桁台。

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スピードテスト』とGoogle検索すると表示されるGoogleの「インターネット速度テスト」で測定するとタイミング(サーバも異なるが)によって同じ時間帯でもここまで落ちた。

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Wi-Fiを使うスマホiPhone XS Max)でもやはり下りが出ない。

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次がIPv6(transix)のIODATA WN-AX1167GR。Pingが一桁になり下りの速度も大幅に向上。

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Googleの「インターネット速度テスト」でも結果はほぼ同じ。

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So-netの回線速度測定でもほぼ同じ。

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http://www.so-net.ne.jp/support/mbr/catalog/ipv6/speedcheck.html

スマホでも結果はほとんど変わらず安定して下りは50Mbps超でこれなら動画もストレスなく視聴できるレベル。

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After:新環境(transix/V.1.2.0)

IODATA WN-AX1167GRと今回購入したNEC Aterm WG2600HP3を入れ替えて、設置と初期設定を終える。

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ファームウェアは出荷時の1.2.0のままとした。

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測定結果は当然といえば当然でこれまでと変わらない。

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After:新環境(transix/Ver.2.0.0)

謎技術に対応したファームウェアを投入する。

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http://www.aterm.jp/support/verup/wg2600hp3/fw.html

さすが、謎技術だけあって(!?)ファームウェア更新は450秒(7分半)とそこそこ掛かる。

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無事にファームウェア更新が終わってバージョンは2.0.0になった。

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新しい謎技術に対応したAtermのチカラをいざ体験!………あれ?

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んん?

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んんんん?

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結果は謎技術でもまったくスピードアップすることはなかった。

「うわー、、15000円も出して買ったのに…」とショックを受けつつパッケージを見ていてふと「transixがダメでもv6プラスなら…」と僅かな希望を見出した。

So-netは当初transixでIPv4 over IPv6のサービスを開始していたが、今年になってv6プラスへサービスを切り替えている

After:新環境(V6プラス/Ver.2.0.0)

とはいえ、申し込んで直ぐにサービスが開始するわけではなく、

  1. transixの解約申請
  2. transixの解約手続き完了
  3. v6プラスの契約申請
  4. v6プラスの契約手続完了

と、現在契約中のtransixを解約してからでなければv6プラスに申し込めないので、まずはtransix(IPoE(IPv6)オプション)の解約をSo-netのマイページから申請する。

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解約したのが16日の22時30分頃で解約手続が完了したのが翌17日の12時31分。ここからIPv4だけの激遅インターネットになる。

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解約手続き完了の通知を受け取った同日の15時8分にv6プラスの契約を申請して手続きが完了したのがほぼ2日後の19日12時3分、マイページからは『v6プラス:サービス利用中』となっていた。transixからv6プラスに切り替える場合は凡そ2日(48時間、2営業日?)と見てよさそう。

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家に帰るとインターネットがつながらなくなっていたので一度無線LANルータを共に再起動して、IPv6:NEC Aterm WG2600HP3のマイページに入ると自動的に接続方式を判別して『v6プラス』へと切り替わっていた。

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スピードテストを実行してみるが…

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スマホでも何度か測定してみるが大きく変わることはなく。

土曜日の21時46分。

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日曜日の12時16分。

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火曜日の7時31分。

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結果としては『我が家において、IODATANEC Atermの謎技術も、transixもv6プラスも切り替えたことで効果はなかった』。

最後に

結果は満足のゆくものではなかったが、そもそも100世帯を超える集合住宅で築年数も20年近くて宅内VDSLを使っていれば物理的な問題もあってルータの謎技術で解決するのは難しいのだと思う。引っ越して間もなく一年となるが、NURO光の導入も考えるべきかもなぁ…

そんなわけで、謎技術を謳うルータに新調してもインターネットの回線速度が早くなることはなかったわけだが、もちろん3倍もしくはそれ以上に早くなった人がいるのも事実。ただ、Twitterで見ていた感じでは元から100Mbps〜数百Mbps出ていた人たちほど効果があったようにも見えたし、「そもそもIPv4IPv4 over IPv6で比べているのでは?」という人もいたような…

だが、実は無駄金になったわけではなく新調したことでのメリットがあったがそれはまた次回(ヒントはNAS)。

 

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