北陸新幹線と東海道新幹線でグルっとひと周り
母方の祖父は昭和5年(1930年)生まれの今年85歳(午年)。第2次世界大戦終戦70周年の今年、戦争を題材としたテレビを見ていた祖父が突然「松原(静岡県)に行きたい!」と言い出したそうな。
母がその意図を訪ねてみると、
終戦の年に松原の海軍基地(恐らくここ 清水海軍航空隊 - Wikipedia)に配属されたが、当時の大日本帝国海軍には戦争をするどころか教育すら十分に行えずに毎日防空壕を掘っていたとか。その時「石川県で生まれて育ち、15の年で松原へ配属されて、はじめて見た夕暮れ時の富士山が大変見事だった。もう一度見たい!」
とのことで、母が引率する形で今回の旅行が実現した。
そんな訳で今回は自分が実際に旅行した訳ではない…
どうせ静岡まで行くなら東京まで足を伸ばして観光し、帰りには(初めての)北陸新幹線のグランクラスに乗って帰れれば…とのプランになったが、この条件を満たすプランを旅行会社が用意しているわけもなく、自分のところに話しが来た。
今回の旅の条件
まさしく以前紹介した、大きな円を書くように切符を買う方法が使える。
考えたこと
最安プランを組むだけならほとんど考えることはないが、今回は条件がいくつかある上に、あまり歩かせないようなプランを考えなければならなかった。
時計回り?反時計回り?
第一に決めなければならないのは、『どっち周りにするか?』だが、今回は静岡が先、東京が後なので『反時計回り』になる。
特急しらさぎ?サンダーバード?米原で乗換?名古屋まで直通?
特急しらさぎは『金沢⇔米原、名古屋』を結び、特急サンダーバードは『金沢⇔新大阪』を結ぶ。分岐点となるのは米原でしらさぎは『東海道本線の東京方面上り』(または米原止まり)、サンダーバードは『東海道本線の大阪方面下り』となる。
特急しらさぎで名古屋まで出てしまう手もあるが、条件の一つである朝8時頃のしらさぎ56号は米原止まりなので、米原から東海道新幹線に乗り換えることにした。また、スタート地点を特急の通過駅(西金沢)としたので、次の特急停車駅となる小松駅を9:05発、米原駅に10:44着のしらさぎ56号に。
こだま?ひかり?
米原駅はひかりとこだまが停車するが本数は決して多くはなく、時間帯にもよるが大半は片道で1時間にこだまとひかりが1本ずつ。
しらさぎ56号が米原駅に10:44着となるので、最短では10:58発の東海道新幹線ひかりになるが、このひかりは静岡を通過するタイプ(名古屋を出ると小田原までノンストップ)なので、名古屋駅で各駅停車タイプのこだまに乗り換える必要がある。
この名古屋乗り換えが面倒な場合には次のこだまに乗ればいいが、次は11:24発と40分近く待ちぼうけを食らうことになる。また、足腰が良くない祖父が特急(在来線)から新幹線へ10分の乗換時間で移動できるかも不確定要素となってしまう。
そこで、米原駅→静岡駅の新幹線自由席券特急券を買っておいて、間に合えば『ひかり』、間に合わなければ『こだま』と自由度を設けた。
静岡駅⇔清水駅の区間
乗車券はどれだけ遠回りしても良いが、同じルートを通るのはNGの為(一筆書きでなければならない)、静岡駅から宿泊先となる清水駅の区間はどうしても回避できないので(清水駅から静岡駅に戻らずに三島駅まで東海道本線で移動する手もあるが時間がかかる)、この乗車券を使わずに別途切符やSuicaで移動するよう伝えた。
静岡駅から東京駅
静岡駅から東京駅は、何時に静岡駅に到着できるかが定かで無いので、この区間も新幹線自由席特急券にした。
東京駅から金沢駅
東京駅から金沢駅は、北陸新幹線のグランクラスとの条件があるので、かがやきの新幹線特急券・グリーン券を買えばいいが、グランクラス指定なのでそこだけは間違えないように。
切符の購入
以上のルートで切符を買ったのがこれ(この話しをブログのネタにする気満々だったので事前に送ってもらっていた)。
JR乗車券
※同じ駅から出て同じ駅に戻ってくるのはどうやらOKのようだが、どうも自信がなくて一駅ずらして教えてしまった
特急券
- しらさぎ(小松→米原@指定席):1,170円(乗換割引適用で半額)
- 東海道新幹線(米原→静岡@自由席):3,340円
- 東海道新幹線(静岡→東京・品川@自由席):2,480円
- 北陸新幹線(東京→金沢@グランクラス):19,630円
- 合計 39,580円
往復で39,580円と少し高いように感じるが、その理由はグランクラスを利用ゆえで、グランクラスは指定席との差額が12,850円もあるので、大人しく指定席で帰ればトータルで26,730円と片道13,265円で北陸新幹線の片道(東京⇔金沢)14,120円よりもお得になっている(今回のプランでは、清水に寄るべく東海道新幹線を2回乗っているので少し割高にはなっているが)。
グランクラスで提供される加賀梅酒はスパークリングの模様。あと、お弁当が出るのは知っていたけど、これまた国際線同様(?)おつまみも出るらしい。
※画像は母親から提供のもの
東京で会った時に見せてもらった乗車券(ハンコ付き)。
ちなみに、品川で降りて都内観光し、有楽町で乗って東京駅で北陸新幹線に乗る(途中下車した駅から途中乗車する必要はない)ことも可能。
最後に
念の為、みどりの窓口で駅員さんに辻褄が合っているか確認してもらって購入するよう伝えたが、特にこの買い方で問題はなかった(実際に問題なく使えた)。
そして、北陸新幹線に乗車した日、母親からLINEで届いた北陸新幹線(グランクラス)の感想。
- (自腹では)まぁグランクラスはないな
- もう、富山過ぎました。本当速いわ。足も伸ばせるし…
- もう、(小松⇔羽田)飛行機はないかも
まぁ、そうだよね。